自由に曲がる細い内視鏡を肛門から大腸の中に入れて、大腸のはじまり(盲腸)まで挿入します。 大腸の長さには個人差があり、長い人では挿入までの時間が長くかかることがあります。 平均10分ぐらいで盲腸まで到達します。異常があれば、一部の組織を採取したり、 その場でポリープを切除したりすることも可能です。あらかじめ検査前に、 ポリープがあった場合に切除して良いかどうかをお尋ねします。

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特に女性の方では、「大腸ファイバーは恥ずかしい」と抵抗感のある方は多いのではないでしょうか?
そういった不安を軽減するために、検査用の使い捨てパンツに履き替えて頂いています。肛門の部分だけが開くようになっているので、お尻を出さずに検査ができます。

1. できるだけ飲みやすい下剤を用いる

検査の前に1800mlの下剤を内服する必要がありますが、味の良いものにしています。当院で使用している下剤はグレープフルーツ味のスポーツドリンクのようです。検査後の感想で下剤の味についての不満はほとんど聞かれません。

2. 二酸化炭素を使用する

通常の大腸内視鏡検査は検査の時に大量の空気を注入して検査を行っておりました。 このため、検査後におなかの張りが不快に感じられておりました。当院では空気よりも何倍も 速やかに吸収される二酸化炭素を使用しています。検査後のおなかの張ったつらさがほとんどありません。

3. 細い大腸内視鏡を用いる

通常の検査の時は細い大腸内視鏡を用います(PCF-PQ260)径の太さは検査時の違和感に最も影響をあたえるようです。
また、これまで術後の癒着で挿入が困難であった方でも挿入が可能となる場合があります。

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実際の径を比較しております。右から鉛筆、細径大腸内視鏡(9.2mm)、従来型の通常の大腸内視鏡(12.2mm)です。

大腸内視鏡検査の場合、前もって前処置薬をお渡ししなければなりません。そのため、内視鏡検査のみを希望される場合でも、一度来院ください。

1.前処置 前日の食事(朝食、昼食、夕食、おやつ)がセットになった検査食(有料)を使用しています。来院前にご自宅にて前処置薬を服用して頂きます。下剤を服用するなどの前処置をしていただく必要があります。 いい準備ができることで、スムーズに検査が行われ、正確な診断ができるようになります。
2.受付 受付を済ませ、検査時間になりましたら検査着に着替えて頂きます。
3.(前処置) ご自宅での前処置が不安な方、ご高齢の方、足腰の弱い方、軽度の認知症の方は、当診療所にて看護師の指導の下、前処置を行います。
4.前処置薬の注射 検査の前に、腸の働きを抑える注射をします。
5.検査 大腸内にポリープが無ければ15分程度で検査は終了します。ポリープがある場合は検査時に切除します。検査時間はポリープの数によって変動します。
6.結果のご説明 服を着替えて頂いた後に検査結果を説明致します。鎮静剤を使用した場合は検査後半日(12時間)は乗り物、機械の運転はしないでください。 検査後の食事は、こってりしたものや消化のよくないものを避けて、煮物、和食、麺類などを とるようにしてください

検査費用は基礎疾患などの状況により異なります。
大腸内視鏡検査は保険診療ですので、検査費用に大きな差はありません。

ポリープの無い場合 約5,000円~6,000円(初診料など含む 3割負担分)
ポリープを切除する場合 約20,000円~30,000円(ポリープの数により異なります)
生検を行う場合 約9,000円~15,000円(初診料など含む 3割負担分)

生検とは ・・・ 病変かどうかが疑わしい場合、組織を採取し顕微鏡で観察することで診断を確定させる方法です。

当院ではできるだけ肉眼的診断を重視し、不必要な生検は行わないようにしています。